次に、(2)経営戦略に基づくIT経営戦略の策定業務と、(3)外向きのIT化システムと社内基幹システムとの有機的連携によるスピード経営環境構築業務について説明します。
まず、(2)経営戦略に基づくIT経営戦略の策定ですが、これは99%の企業で全く手つかずのものだと思います。昨日の日経朝刊の第二部紙にIT経営の特集が組まれていましたが、あそこまできっちり経営戦略とIT戦略を密接に紐付け、行動指針にしているところは稀だと思います。
実際に、経営戦略をベースにIT戦略を策定・実行していくにはかなりのノウハウや経験が必要になりますので、超大企業以外導入するのが難しいと感じられるかもしれませんが、最近注目を浴びているバランススコアカード(BSC)を指針として、組織体制の構築に始まり、業務プロセスの定義、経営指標の数値化、所属員の継続的な教育等の作業を連携させることで、効率的なIT経営策定・実行が可能になります。
一方で、バランススコアカードの適用すら無理だよという社長様の方が圧倒的多数であるのは否めません。私がこのブログの最初に掲載した「経営支援ソフト(Fortunist)」は、経営リソース(ヒト、カネ、モノ)を全て現場から上がってくる定量情報に変換し、経営者の視点で時系列で数値の推移を把握する事ができる様になる事がIT経営に向けた第一歩であることを述べましたが、将来的にバランススコアカードを適用する準備運動として、計数管理を強化する事から始めるのが良いのではと思います。
次に、(3)外向きのIT化システムと社内基幹システムとの有機的連携によるスピード経営環境の構築ですが、これは最近特に問題となっている事象です。 ITインフラを構築して、その上で始めたビジネスが軌道に乗り、更に拍車が掛かってきた頃に必ず起きるのが、データの連携が不完全の為、データに不整合が発生し、経営判断に支障をきたす問題です。
これは企業の成長スピードに業務インフラ(ヒト+業務プロセス+情報システム)がついてこれず、常に情報システムのパッチワークが発生してしまうことが諸悪の根源といっても過言ではありません。
上記(2)でも述べましたが、最初に中期経営戦略ありきで短中期のIT戦略がきっちり組み立てられていれば、この様な後付け作業は発生しないのですが、経営戦略は曖昧、IT戦略との連携は皆無、とりあえず走りながら考え問題になったら止血作業で切り抜けるという旧来からのやり方ではいつまで経ってもこの問題は解決しないと思います。
とは言え、数年先に起こることなんかわかる訳が無い状況下で、最初に全ての青写真を描いて、情報システムの骨格部分を構築することが難しいのも事実です。
そこで昨今注目を浴びつつあるのが、異なるシステム内の情報を即時に同期を図り、一か所に集めてデータの加工、分析を容易に行えるソフトウェアです。
一般的にEAIとかデータ同期ソフトと言われているものですが、これらを利用すると、機能単位で部分的に図られている最適化を活かしつつ、会社全体としてもデータレベルの最適化を図ることで合理的な経営判断を行える仕組みを構築する事が可能になります。特に日本の商習慣では、この様な組立方の方が合っているのかもしれません。
(了)
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