今回より、私がサラリーマン時代に最も深く関与した「経営とITの融合」の観点から、CIOに必要なことをお伝えしたいと思います。
私自身CIOになったことはないのですが、合計5年間CIOの側近として様々なプロジェクトの企画・立案・導入に携わってきましたし、何よりも営業サイドの人間としてCIO業務に関与してきたからこそ分かるIT業界の疑問点を背景に、CIOの理想像というものをご紹介できればと考えております。
さて、第1回目のテーマ「CIOに必要なマインドセット」についてです。
前述の通り私は約5年間CIOの側近として活動してきましたが、その間CIOが3人代わりました。CIOが代わる度に我々 が引き継ぎ業務を行うのですが、「私はこの分野はずぶの素人なので、宜しく頼むよ・・・」ってな感じで誰もが完全に腰が引けていて、与えられた権利(経費 とか)はきっちり行使するくせに、義務の方は素人であることを理由に事実上の職務放棄(実務担当に丸投げ)という状況が往々にして見受けられました。
こ ういう場面に出くわす度に、「どうしてこの人はCIOの仕事を営業の延長線上で捉えないのだろうか?」と疑問に思いました。また、「専門用語が並べられるとちん ぷんかんぷんで、こいつ日本語を喋っているのか?」等のごたくを並べ、懐に入ろうとすらしないスタンスを見るにつけ、「CIOの仕事ってそんなに魅力がな いのか?」とも感じました。
そんなこんなでCIOの側近として業務に携わる中で、ひとつ分かったことがあります。それは、CIOになる人があまりにもIT部分を意識するあまり思考のバランスを崩してしまっている点です。私は昔からCIOの仕事には「内向きのIT化と外向きのIT化」の両面あり、前者は既知のIT部門の仕事でコスト削減を目標、後者は営業現場にIT化を導入する仕事で利益増大を目標とする、営業部門の派生業務と位置付けるべきと考えております。そうすれば、営業出身の人こそ受け入れやすいビジネス構築の観点からIT化の意義や目的を定量・定性面で客観的に判断できる様になると思います。次回以降、内向きのIT化、外向きのIT化それぞれの、営業の視点から見た捉え方をお伝えしたいと思います。
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